○西原村議会ハラスメント防止条例

令和7年12月19日

条例第23号

村民から負託を受けた村議会議員は、村政に携わる権能と責務を深く自覚し、公共の福祉の増進という地方自治の本旨を体現するとともに、住民全体の奉仕者として住民福祉の向上に努めなければならない。

ハラスメントは、無自覚のうちに相手に被害を与える人権侵害である。またハラスメントは個人の人権と尊厳を著しく傷つけ、議会活動に支障を来し、議会の社会的信用及び信頼を失うことにつながる。

特に役場職員等に対するハラスメントは議員と職員という人間関係を背景とするため顕在化しにくい。

よって西原村議会はそのことを明確にし、また議員及び職員の能力を十分に発揮させることができる環境を確保するとともに、議員と議員及び議員と職員が互いに人格を尊重し相互信頼を深めることを通じて、ハラスメントの防止及び根絶に努め、村民から信頼される議会の実現を目指すことを決意し、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、議員間のハラスメント及び議員から職員等に対するハラスメントを防止するために必要な事項を定め、並びにハラスメントの被害者に配慮することにより、全ての議員及び職員等が個人の尊厳を尊重され、良好な議員の活動環境及び職員等の職場環境を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 職員等とは、一般職の職員(地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する者)、特別職の職員(同条第3項第1号から第2号まで、第3号、第3号の2及び第5号に規定する者(議員を除く。))、村の各機関を役務の提供先とする労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)第2条第2号に掲げる派遣労働者並びに村の各機関と業務委託契約その他の契約を締結している事業等に従事する労働者をいう。

(2) ハラスメントとは、セクシャル・ハラスメント、パワーハラスメント及び妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント及びその他のハラスメントをいう。

(3) セクシャル・ハラスメントとは、他の者を不快にさせる職場における性的な言動及び職員が他の職員を不快にさせる職場外における性的な言動をいう。

(4) パワー・ハラスメントとは、職務に関する優越的な関係を背景として行われる、業務上必要かつ相当な範囲を超える言動であって、議員及び職員等に精神的若しくは身体的な苦痛を与え、議員及び職員等の人格若しくは尊厳を害し、又は議員及び職員の勤務環境を害することとなる行為をいう。

(5) 妊娠、出産、育児、不妊治療を受けること又は介護に関するハラスメントとは、職場において行われる、職員の妊娠若しくは出産又は妊娠、出産、育児、不妊治療を受けること若しくは介護に関する制度若しくは措置の利用に関する言動であって、当該職員の勤務環境を害することとなる行為をいう。

(6) その他のハラスメントとは、誹謗、中傷、風評等により相手方に対して人権を侵害し、又は不快にさせる行為をいう。

(7) 性的な言動とは、職員及び職務上接する住民若しくは事業者等の性的な関心や欲求に基づく言動であって、性別により役割を分担すべきとする意識又は性的指向若しくは性自認に関する偏見に基づく言動をいう。

(8) ハラスメントに起因する問題とは、ハラスメントに起因して、職員が労働意欲を低下させられ、職場環境を害されることをいう。

(議員の責務)

第3条 議員は、ハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、人権侵害に当たること及び職員等の労働意欲を低下させることを認識し、ハラスメントの防止に努めなければならない。

2 議員は、他の議員及び職員を個人として尊重することを通じて、誠実かつ公正な職務の遂行に努めなければならない。

3 議員は、ハラスメントを行った事実があると疑われたときは、自ら誠実な態度をもって事実を明らかにし、説明責任を果たさなければならない。

4 議員は、議員間又は議員から職員に対するハラスメントに当たる言動があると認められる事態に遭遇したときは、当該言動を行った議員に対し厳に慎むべき旨を指摘するよう努めるとともに、当該事態について議長に報告しなければならない。

(議長・副議長の責務)

第4条 議長・副議長は、ハラスメントの防止に努めるとともに、ハラスメントと認められる行為があったときは、迅速かつ適切に必要な措置を講じなければならない。

2 議長は、ハラスメントに関する相談等の円滑かつ公正な解決を図るため、議会事務局内又は議会運営委員会にハラスメント相談窓口を設置する。

(事実関係の把握)

第5条 議長・副議長は、議員から第3条第4項の規定による報告があったとき、議員又は議会事務局職員からハラスメントに関する申出があったとき、若しくは村長から、議員による職員等(議会事務局職員含む。)へのハラスメントに関する通知があったときは、必要に応じて報告者、申出者、相談者、当事者等に対して事実関係を把握するための調査を行わなければならない。

(対応措置)

第6条 議長は、前条の調査により議員によるハラスメントがあったことを認めるときは、当該議員に対して、指導、助言、注意等の必要な措置を講じるとともに、必要に応じて申し出た議員又は職員等の被害回復においても必要な措置を講じなければならない。

2 議長は、前条及び前項の規定による調査並びに措置を行うに当たっては、議会運営委員会の意見を聴くものとする。ただし、議会運営委員会の委員の中に申出者、当事者等がある場合は、当該委員は除斥される。

3 議長は、前条及び第1項の規定による調査並びに措置を行うに当たっては、第三者の意見を聴取することができる。

4 議長は、第1項の規定による必要な措置として、当該議員の氏名、申出又は通知の内容、調査結果及び対応措置に関する事項の全部又は一部を公表することができる。この場合、議長は、議会運営委員会(前項により第三者の意見を聴取した場合は当該第三者、次条の規定による審査会を設置した場合はその審査会)の意見を聴くものとする。

(審査会)

第7条 議長は、第5条の調査及び前条第1項の措置を行うに当たり、必要に応じて第三者による審査会を設置することができる。

2 審査会の組織及び運営については、議長が別に定める。

(職務代行)

第8条 議長が第5条の調査及び第6条第1項の措置の対象となった場合は副議長が、議長及び副議長が共に対象となったときは議会運営委員長が、この条例に規定する議長の職務を行うものとする。

(被害者等のプライバシーの保護)

第9条 議員は、ハラスメントによる被害者及び関係者のプライバシー保護に十分配慮し、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(研修)

第10条 議長は、ハラスメントの防止等を図るため、議員に対し必要な研修を実施しなければならない。

(委任)

第11条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。

この条例は、公布の日から施行する。

西原村議会ハラスメント防止条例

令和7年12月19日 条例第23号

(令和7年12月19日施行)